020年6月19日に『知識創造プリンシプルフォーラム』をオンライン(ZOOMウェビナー形式)にて開催しました。
このフォーラムは、紺野登(エコシス・ラボ代表、多摩大学大学院教授)、荻原直紀(ナレッジ・アソシエイツ・ジャパン代表)、仙石太郎(リワイヤード代表)からなる “知識創造プリンシプルコンソーシアム”による共同開催です。
開催の目的
21世紀に入って20年が経ちますが、日本企業が世界のなかで競争力を発揮しているとは言い難い状況が続いています。
最大の問題は経営を変えられないことにあります。社会が成熟しているにも関わらず市場成長を前提としたスケール依存のビジネスモデルから脱却できません。顧客の便益につながる新たな価値を試行錯誤することよりも、効率性やコストダウンといった施策を毎年のように繰り返しています。重大な社会課題の解決を経営命題に据えるのではなく、“短期利益で株主に報いたい”というリーダーの姿勢が従業員を疲弊させ、モチベーションを奪っています。
日本的経営の革新のカギは、知識創造のプリンシプル(原理原則)に立ち戻り、経営のありかたを転換(リワイヤリング)することにあると、私たちは考えます。共通善に立脚した目的を生み出す構想力、一人ひとりが自律的に知識を創造するプロセス、それを支える機会と場、たんなる国籍や性別でなく「モノの見方」の多様性をいかに許容するか。また、組織に眠るダイナモ(志を持つ若手社員)の潜在力・爆発力を引き出すことも、決定的に重要です。
本フォーラムは、「組織の知の基盤を革新せよ」と題し、今の日本企業に必要な経営革新のあり方を考える目的で開催されました。
昨年末(2019 年12 月16 日~ 17 日)、オンラインモニターで民間企業(従業員数300 人以上 且つ 創業10 年以上)の経営者· 管理職を対象にアンケート調査を行いました(412 サンプル)。
“知識革新度診断”のプロトタイプとして、企画・開発された本プログラムの調査結果は、衝撃的なものでした。
イノベーションの必要性を強く感じていながら、実行力が伴わない本質的な理由は、シニア&ミドルの管理者層自身が無自覚なまま障害になっており、未来に向かう勢いを削いでいるということが明らかになったのです。
アジェンダ
フォーラム
フォーラムには500名を超える参加申し込みがあり、6月19日(金)の15時という時間帯にもかかわらず450名超の皆さまにご参加を頂きました。日本を代表するような企業トップ、執行役員、ミドルマネジャー、一般社員だけでなく、元超大手企業の会長・社長、公務員、大学教授、研究員、学生の参加も目立ちました。皆さまの関心の高さ、問題意識の大きさの表れではないかと思われます。
YouTube期間限定公開中 【知識創造プリンシプルフォーラム】
フォーラムの評価
Q1.本日のフォーラムはいかがでしたか?(回答数: 190 )
Q2.特別動画メッセージ(野中郁次郎教授、ラリー・プルサック氏)の内容はいかがでしたか?(回答数: 190 )
Q3.知識創造プリンシプルコンソーシアム(KCPC)からのメッセージ(紺野登、仙石太郎)はいかがでしたか?(回答数: 190 )
Q4.パネル対話はいかがでしたか?(回答数: 190 )
Q5.知識創造プリンシプルコンソーシアム(KCPC)の提供するナレッジ・オーディットに、ご関心がありますか?(回答数: 190 )
Q6.知識創造プリンシプルコンソーシアム(KCPC)コミュニティの、どのような場・活動にご関心がありますか?(回答数: 190 )
<参加者の声(一部抜粋)>
- 大変共感できる内容で、どうも有難うございました。
- みなさんの取り組みや意見がとても刺激的でした。
- それぞれ異なる立場から、ダイナモと組織についての意見を聞くことができ、とても新鮮でした。
- 貴重で刺激的なフォーラムでした。同時にものごとの原理原則を再確認しました。
- 非常に濃い内容だったので、時間が足りなかった印象。 今までとは異なる当たり前を根付かせるのは、こんな形で動きだすのだと感銘を受けた。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今後の知識創造プリンシプルコンソーシアムの活動に是非ご期待ください。